- 焚き火のやり方って、木に火を付けるだけでOKなんじゃないの?
- 初めてでも失敗したくないんだけど、火起こしって難しいコトやらなきゃダメ?
- マナーとかコツとか道具とか、調べれば調べるほど訳わからん!困った……。
最近なにかと話題のキャンプ。テレビや動画、SNSとアチコチで目にする機会が増えましたよね。
ただ、気になって調べたけど「なんか難しそう!わたしにはムリかも……」と感じる方も多いはず。
そんなキャンプ初心者のあなたに焚き火を好きになってもらいたい。
当サイト【たきっぽ!】は、焚き火にメンタルを救われたかずやんが焚き火に恩返しをするために、キャンプの中でも「焚き火」だけに絞った情報をお伝えしています。
この記事では「全くの初心者が一回、焚き火をやってみるまでの手順」を、順番にわかりやすくまとめました。

上から順番に進めていけば、初めての方でもしっかり焚き火が楽しめるように作ってます!
詳しく知りたい方には、細かく掘り下げたページもあります。興味のある方はぜひ、個別のページも読んでみてくださいね。
- 新しい趣味として焚き火をやってみたい!
- キャンプは敷居が高そうでも、焚き火だけならイケるかも…?
- 家族と一緒に焚き火したら、なんか楽しそうじゃない?
こんな方には、ぜひ最後まで読んでいただきたいです。
本記事は「焚き火に必要な準備」と「焚き火の手順」の2部構成となっています。
どちらかだけ知りたい方は、下のボタンをタップすると該当箇所までスクロールできるので、活用してください。
それでは早速、本編をどうぞ!
初めての焚き火|やり方を身につける、4つの手順
何ごとにも初めては付きもの。思い切って飛び込んでみることも大事ですが、立ち止まって情報を集めるのも大事ですよね。
あなたは今まで何かを始めるとき、こんな感じの経験はありませんか。
- 「なんとかなる!」と勢いでやってみたものの、途中でヒヤッとしたことがある。
- 「しっかり勉強しなきゃ!」といろいろ調べてたら、情報が多すぎてなんかやる気がなくなった。
知らないコトを始めるのに、勢いと情報のバランスを取るのって難しいですよね。ちなみにわたしは「なんとかなる!」で危ない思いをすることが多いです。

お仕事を例にすると、ビジネスマナーとかマニュアルも大事だけど、「やってみなはれ」の精神も大事…みたいなイメージ。
そんな方でも、この記事を順番に進めれば
- 前のめりな方のブレーキ代わり
- 安全志向な方のアクセル代わり
として、一歩ずつ焚き火のやり方を身につけられますよ。
記事全体の流れは、次の通り。
- 手順1
- 焚き火をする場所を決めて、予約する
- 予算に応じて、焚き火の道具を用意する
- 焚き火に関する、基本的な知識を身につける
- 手順2
- 周りのモノが火の粉で燃えないように、配置を決める
- 現地の設備を下見して、後始末の流れをイメトレする
- 手順3
- 焚き火台の上に薪を組んで、火起こしの下ごしらえ
- 焚き火に火をつけて、大きくなるまで見守る
- 焚き火が落ち着いてきたら、薪をくべて火を維持する
- 手順4
- 安全な方法を使って、焚き火をキッチリ消火する
- 燃え残った炭、灰、余った薪などをルール通りに処分する
- 道具の掃除と片付け、周辺のゴミ拾いなどの後始末
- 終わり焚き火終了。楽しめましたか?
まずは焚き火に必要な準備から!
手順1:「焚き火やりたい!」から前日まで
焚き火を楽しむため、次の3つを用意していきましょう。
焚き火の楽しみ方はさまざまでも、集める情報が多すぎると迷ってしまうもの。初めての焚き火なら、まずはこの3つが揃えばOKです!

個人的には、場所→道具→知識の順番で揃えていくことをオススメします。
焚き火をする場所を選ぶ
まずは、あなたが行ける範囲内の「焚き火ができる場所」を探しましょう!
- キャンプで焚き火をしてみたい
- とにかく焚き火だけしてみたい
「キャンプに行きたくて、そこで焚き火をしてみたい!」という方や、「なんとなく、焚き火やってみたいなぁ……。」みたいな方もいますよね。
「キャンプ中の楽しみで焚き火したい!」と考えている方は、焚き火がしやすいキャンプ場の選び方を。
「焚き火だけしてみたい!」って方は、取っ付きやすい焚き火の楽しみ方についてを紹介します。
キャンプで焚き火をしてみたい方
「キャンプしながら焚き火をしたい」方には、焚き火がしやすいキャンプ場探しをオススメします。
実は、キャンプ場ならどこでも自由に焚き火OK!ではないんです。
- 焚き火台を使うのが必須
- 焚き火する場所が指定されている
- そもそも焚き火はNG
と、各所のルールによってさまざま。事前チェックが必要です。
キャンプ場探しでは、次のようなポイントを見ていきましょう!
- そもそも焚き火してOKなのか
- 焚き火をするときのルール
(焚き火台使用、焚き火シートも必須など) - 現地で薪が売っているか
- 「灰捨て場」があるかどうか
- 焚き火道具のレンタルがあるか
特に「現地で薪が売っているか」は大切。
薪が売っていないキャンプ場だった場合は、事前に買って持ち込まないといけないからです。

「薪は現地で買えるでしょ」と思い込んで、売ってなかったときの絶望感……。
また、もし現地で焚き火道具のレンタルがあるなら、あえて道具を買わずに全部借りちゃってもOK!
はじめは一旦「やってみる」までのハードルを下げていきましょう。「楽しかったら本格的に道具を買う」でも全然遅くないですよ。
焚き火がやりやすいキャンプ場の選び方は、こちらの記事で詳しく紹介しています。
とにかく焚き火だけしてみたい方
- 「焚き火は興味あるけど、キャンプ場なんて行ったことない!」
- 「そもそも、テントとかキャンプ道具なんて持ってないよ……。」
こんな方も多いはず。焚き火って「キャンプで泊まるときの夜の楽しみ」みたいなイメージがありますよね。
でも大丈夫!キャンプ道具が無くても、焚き火を楽しむことはできます。
アウトドア装備を何も持ってない!って方は、こんな感じで焚き火を楽しんでみましょう。
- 日帰りでキャンプ場を使って、昼に焚き火だけしてみる
- 焚き火の体験会、体験サービスを利用してみる
日帰りでキャンプ場を使って、焚き火だけしてみる
全部揃えると高額なイメージのキャンプ道具ですが、焚き火道具だけに絞れば最初は1万円そこそこでOK!実は、焚き火だけなら結構お手軽に始められるんです。
「テントとか持ってないけど、キャンプ場って使ってもいいの?」と不安な方も、安心してください。実は焚き火をするためにキャンプ場へ行く人、結構いるんですよ。

わたしも子どもと二人で、焚き火だけのためにキャンプ場まで行ったりします。
最近はキャンプ場を日帰りで利用する「デイキャンプ」が人気。
夜のことを考えなくてもいいデイキャンプなら、テントや寝袋といった宿泊道具は一切使いません。暗くなる前に帰ればランタンも不要です。

慣れないうちは明るい場所の方が、作業するときも安心ですしね。
お金がかかるテントや選ぶのが難しい寝袋を用意しなくていいだけで、めちゃくちゃお手軽になりますよ!
焚き火の体験会、体験サービスを利用してみる
- 「キャンプ場に行っても何から始めたらいいのかわからない!」
- 「詳しい人に教えてもらいたい!むしろ焚き火を眺めるだけがいい!」
みたいな方は、焚き火の体験会や、焚き火講習みたいなサービスを受けてみるのもアリ。
プロが隣について焚き火のやり方を教えてくれたり、焚き火のある空間を提供してくれたり。
ちょっとお金はかかりますが、「自分で全部やるのが怖い!」「教えてくれる人がいると心強い!」みたいな方にピッタリです。
調べるだけは無料なので、ストアカ、アクティビティジャパンあたりにサクッと検索してみることをオススメします。

焚き火カフェみたいなコースもありますよ!
キャンプ場のスタッフさん主体で焚き火体験コースを開催していることもあるので、予約サイトなどからぜひ調べてみてくださいね。
こういうサービスで一回焚き火を体験してみて、もっと楽しみたい!と思ったら本格的にスタートするのも全然OKだと思います。
実は焚き火が楽しめる場所って、今の日本だと実はそんなに多くないんです。
市区町村の条例や法律が絡んできたり、法律上はOKでも近くに住んでいる人の理解が得られなかったり。
焚き火ができる場所の探し方は、「焚き火ができる場所の探し方」の記事で詳しく説明しています。
焚き火の道具を用意する
焚き火をするために、「焚き火道具」を用意しましょう。
焚き火は普段の生活で関わりの薄い「火」を扱うため、日常では使わないような道具が必要になります。
焚き火の道具、いろんな種類があって何を買ったらいいのか悩みますよね。
このサイトは焚き火道具の買い方について、以下の考え方を持っています。
- 最初は低コストの道具で「焚き火やってみて楽しいと思う?」と相性チェック
- ハマれそうなら色々と買い足して、できるコトや便利さをUP!
- 持ってる道具は「買い替えたい!」「壊れそう!」と思ったらランクアップでOK
この順番なら大きく損したり、失敗しにくいんじゃないかな、という考えをベースにまとめています。

一気にたくさん買い揃えても、焚き火にハマらなかったら「もったいない」ですしね。
この記事では用意するべき10個の基本アイテムと、もうちょっと予算が出せる方に向けた便利な道具に分けてサラッと紹介します。
基本アイテムは100円ショップを活用して、できるだけ低予算で組んでみました。
ご自身の予算に合わせて、いろいろと買い揃えてみてくださいね。
焚き火に必要な基本アイテム10種類
焚き火をするために用意したい基本アイテムは次の10種類です。
道具名 | 価格 | 入手方法 |
---|---|---|
焚き火台 | 2,000~ | ネットショップ |
焚き火シート | 2,500 | ネットショップ |
救急セット | 2,000 | ネットショップ |
トング | 100 | 100円ショップ |
ライター | 100 | 100円ショップ |
着火剤 | 100 | 100円ショップ |
バケツ | 300 | 100円ショップ |
軍手 | 100 | 100円ショップ |
火吹き棒 | 100 | 100円ショップ |
薪 | 700~ | キャンプ場の売店 |
合計 | 8,000~ | - |
焚き火道具を揃えるには3か所の店に行けばOK。具体的には
- Amazonなどのネットショップ
- 100円ショップ
- キャンプ場の売店
の3つ。
可能な限り100円ショップを使ってコストを落とし、100円ショップで買えない道具はネットでじっくり選んで買いましょう。
道具は前もって買い集めますが、薪だけは運ぶのが大変なのでキャンプ場の現地で買うのがオススメ。

はじめは薪が買えるキャンプ場へ行くと、荷物が減って楽々です!
何から買ったらいいか迷ってしまう方は、まず近所の100円ショップに行ってみるのがハードル低めでオススメですよ。
▼焚き火に必要なものの詳細はこちら
予算がある方向けの便利な焚き火アイテム
はじめからたくさんの道具を買いすぎると、もし「焚き火ってなんかハマれなかった……。」ってときのショックが大きい!
なので、やってみる前に勢いでたくさん買い集めるのはオススメしないです。

特に刃物や専用の道具は、日常生活で使えないものばかり……。
ですが、基本アイテムを買い揃えたうえで
- もっと安全に楽しみたい
- もう少し快適に焚き火したい
とお考えの方も多いはず。そんな方には、次のような道具を検討してみてはいかがでしょうか。
- 革手袋
- 消火道具
- ケトル
- サイドテーブル
- 焚き火用の服
特に革手袋と消火道具は、もしもの怪我や火事などを減らせるので優先度が高め。基本セットを揃えたあとに、次のお買い物候補にいかがですか?
その他にも基本アイテムを抑えたうえで、もうちょっと何か買いたい!って方には「初めての焚き火にあると便利な高コスパ道具13選」の記事でいろいろ紹介しています。
焚き火の基本的な知識に目を通す
焚き火は火を扱うので、一歩間違えると火事や火傷といった危険がたくさん。
前日までに軽くでもいいので、注意することや焚き火の仕組みなどに目を通しておきましょう。
- 焚き火の基本|火が大きくなる仕組み
- 初めてでも知るべき焚き火のルールとマナー
- 怪我に要注意!焚き火で起きやすい3種類の怪我
ちょっと見ておくだけでも、安心感がグッとあがりますよ。

「知ってる」ことが、あなたの心強い味方です。
焚き火の基本|火が大きくなる仕組み
「焚き火に火を付けて大きくする」って、なんだか難しそうに感じますよね。実生活で火を起こすことなんて滅多にないですし。

わたしも焚き火が趣味になる前は、火起こしなんてしたこともなかったです。
初めてのことだから不安に思うのも当然のこと。でも、大丈夫!
焚き火の基本はとってもシンプル、あなたも子どもの頃に習った理科の知識を使います。

焚き火の基本は「燃焼の3要素」。3つの素材をバランス良く混ぜると、火がどんどん大きくなっていく仕組みです。
焚き火でいうと、こんな感じ。
- 可燃物=薪、着火剤
- 熱源=火種、ライター
- 酸素=空気の通り道
燃やすものと熱が合わさり、空気が通り抜けるようになっていればOKです!

基本の仕組みさえわかっていれば、あとは実践あるのみ!
初めてでも知るべき焚き火のルールとマナー
焚き火には、みんなで守っていきたいルールとマナーがあります。
焚き火のルールは、現地の利用方法として明記されていること。焚き火のマナーは、自発的に周りを気遣う気持ちのこと。
一言でまとめると、「その場のルールを守って周囲に気遣いながら楽しみましょう!」ですね!
焚き火スポットはみんなで使っていくもの。みんながルールやマナーを守らないと、運営者の方も安全を優先して「焚き火禁止」と判断せざるを得なくなってしまいます。

ルールを守らない、マナーが悪いなどが原因で、焚き火禁止になるキャンプ場が増えています。
ルールやマナーを守った楽しみかたで、自分たちの遊び場を守っていきたいですね。
▼焚き火のルールやマナーの詳細はこちら
怪我に要注意!焚き火で起きやすい3種類の怪我
「アウトドアは怪我をしないことが鉄則」とよく言われます。
アウトドアで怪我をしてしまうと、応急処置が難しかったり、助けがすぐに来れなかったりと、事態が悪化する恐れがあるからです。
焚き火も一緒で、もし万が一のことがあっても正しい処置や救急搬送が適切にできるとは限りません。
怪我は、多くの「怪我になりそうな出来事」が積み重なった先に起こります。

これは医療現場や工場などでよく使われる、「ハインリッヒの法則」という事故の考え方です。
ハインリッヒの法則の基本的な考え方は、「同じ人が災害を330件起こしたとすると、うち1件は重い災害(死亡などの重大事故以外も含む)である。また29回は軽傷事故(その場の応急手当で済むもの)で、残り300回は傷害や物損の可能性があっても結果的に傷害がなかった事故である」というものです。
引用元:ALSOK
ハインリッヒの法則の中で、わたし達が特に意識するのは「300回の傷害がなかった事故」。通称「ヒヤリハット」の部分です。
大きな怪我の背後にはたくさんの危ない行動が隠れている、というわけですね。
このヒヤリハットは、
- どんなときに怪我をするか
- どんな行動が危険なのか
を知っているだけで、大きく減らすことができるんです。
焚き火で起きやすい怪我は「火傷」「切り傷」「打撲」の3種類。
例えば焚き火の熱や高温の道具を触ったり、刃物や金属のフチで切ったり、重たいモノをぶつけたり。
怪我をしたときのための救急セットを用意するのも大事ですが、危険を知って回避できるようになると、もっと安全に焚き火を楽しめますよ。
焚き火の怪我については、「焚き火で発生しやすい怪我と火傷の防止方法」の記事で紹介しています、お時間のあるときにぜひお読みください。
手順2:焚き火を始める前にする準備
現地についたら焚き火をする前に2つ、やっておくことがあります。
準備を手早く済ませてササッと焚き火を楽しみたいけど、少し我慢!
焚き火を安心して楽しむためにも、安全な配置や後始末のことを見据えて準備しましょう。

始める前にひと手間加えて、落ち着いて焚き火を楽しむ環境づくりから。
テントとの距離に気をつけ、配置を決める
焚き火は一度置いたら、なかなか動かすのが大変。焚き火台に乗っているとしても、焚き火台そのものが高温で危ないです。
キャンプ場に着いたら、まずは焚き火する場所を決めましょう。
- 木のすぐ横ではやらない
- テントの風上に配置しない
- 隣の人のテントなどから距離を取る
焚き火の熱は周囲に広がるため、木の横で焚き火をすると傷めてしまう原因に。もしかしたら、木の根が出ていて地面が斜めになっているかもしれません。
焚き火を置く場所の決めかたは、「安全な焚き火の配置決めポイント」の記事でも紹介しています。
場所を決めるときに風向きも要チェック!焚き火から出る火の粉は風下に飛びやすいので、テントなどの燃えやすいものは焚き火の風上に配置します。
火の粉や熱でのトラブルを防ぐため、焚き火は他のキャンプ道具と距離を取って広い場所で楽しみましょう。

自分のだけでなく、お隣のテントからも離れましょうね。
焚き火とテントなどの距離を取る理由は、「焚き火とテントの距離を3m取るべき3つの理由」の記事で詳しく話しています。
燃え残りの炭や灰、薪の処分場所を下見する
焚き火を片付けるときにバタバタしないため、事前に燃え残りの炭や灰、余った薪の処分場所とルールを下見しておきましょう。
火起こししてからだと、落ち着いてゴミ捨て場を見に行くこともできないし、後から「炭ってどう捨てるんだろう?」と思っても確認しに行きにくいです。

処分場所を見ておくだけで、後始末の段取りが想像できるので安心!
炭ゴミや薪の処分ルールは、キャンプ場によってさまざま。先回りして見ておくことで、しっかり焚き火に没頭できますよ。
手順3:火起こしから安定するまで
焚き火の配置や事前準備が終わったら、早速焚き火をやってみましょう!
焚き火は火起こしの時が一番失敗しやすく、薪に火が回って燃えあがるまで非常に不安定です。
逆に、薪にしっかり火がつけば、あとはときどき薪を足すくらいでOK!
火起こしの流れは次の通りです。
順番に細かく説明していきます!
焚き火台の上に薪を組む
焚き火を火種から大きくする方法は、大きく分けて次の二通り
- 小さい火種から少しずつ薪を足して大きくする
- 焚き火が安定するために必要な薪を先に組んでおく
どちらの方法でも焚き火は作れますが、初めての焚き火なら「先に薪を組むほう」をオススメします。
理由は、火をつけたあとにバタバタしなくて済むので、落ち着いて火起こし準備ができるから。
火種が燃え尽きる前に次々と薪を入れていくのも「焚き火を作っている感」があって楽しいですが、うまく火を大きくできないと火起こし失敗となります。
それならば失敗を避けるために、火が大きくなるために必要な薪と着火剤を全部、焚き火台の上に用意してしまいましょう!

せっかく頑張って準備したのに失敗続きで、焚き火が嫌になっちゃうのはもったいない!
焚き火台の上へ、着火剤→細めの薪→太めの薪の順番に、軽く隙間を作りながら乗せていきます。

薪の組み方は、「薪の組み方5選!」の記事で詳しく紹介しています。
ライターで着火剤に火を付ける
薪の準備ができたら、ライターで着火剤に火をつけてみましょう。
着火剤には燃料が混ぜ込んであるものが多く、ライターを近づけると簡単に火が付けられますよ。
空気が通るように薪が組んであって着火剤に火がつけば、あとは火が全体に回るまで見守るだけでOKです。
もし火起こし段階で火が消えてしまった場合は、火が大きくなるために必要な「燃焼の3要素」のどれかが噛み合わなかった可能性があります。

焦らず失敗を見直して、薪を組むところからもう一度チャレンジしてみましょう!
ちなみに、初めて焚き火をする方には着火剤とライターを使うのがオススメ。なぜかというと、単純に一番失敗しにくいからです。
焚き火の火起こしはさまざま。
- 火花を飛ばすファイヤースターター
- 摩擦熱から火種を作るのきりもみ式
- レンズで光を集めて着火する太陽光
- 空気の圧縮で加熱するファイヤーピストン
など、探せばキリがないくらい。でも、難しいことをやろうとして失敗するよりも、せっかくなら簡単に火起こしして焚き火を楽しみたいですよね。
まずは着火剤とライターで焚き火を楽しみ、「難しいことにチャレンジしたい!」となってからのステップアップも悪くないと思いませんか。
火起こしが難しそうならガスバーナーでもOK!
- 「薪を組んでとか色々言われても自分にはできないかも」
- 「もっと手っ取り早く失敗しない火起こしの方法ってないの?」
いきなりアレコレ挑戦しようとすると、かえってやる気が無くなってしまうもの。
火起こしできるか心配で困っている方には、薪に火がつくまでガスバーナーで炙る方法もオススメです!

このガスバーナーで薪に火がつくまで数分程度、ひたすら焼き続けます。
いろんな道具を使った難しい火起こしと比べたら、本っ当に簡単!
ガーッと火を当て続けるだけなので、ガスバーナーを使えば火起こしの失敗ナシですよ。

めちゃくちゃ太い薪は火がつくまで時間がかかるので、細めの薪を狙って炙りましょう。
薪をくべて焚き火を維持する
焚き火に火が付いたからといって、慌てて薪をポイポイ追加するのは要注意!
一気に薪をたくさん足すと、空気の流れが悪くなって消えてしまったり、逆に火が回りすぎて扱えないほど大きな焚き火になったりと、良いことなしです。
薪を足すタイミングは、最初に組んだ薪の全体に火が回ってから。薪を追加するときは1~2本ずつ、様子を見ながら足していきましょう。

火が落ち着いてきた、と感じたときに追加で薪を1~2本くべるのでも全然OK!
ちなみに薪は燃え尽きるまで時間がかかります。燃えやすい針葉樹でも30分、火持ちが良い広葉樹は1時間以上燃え続けることも。

薪の一部だけが焚き火に触れるような感じにすると、燃え尽きずにとても長持ちします。
薪の追加は焚き火を片付ける時間から逆算して、2時間ほど前に最後の薪を入れるくらいにすると片付けがスムーズですよ。
焚き火を維持する方法は、「焚き火を維持する方法」の記事もぜひお読みください。
手順4:消火して焚き火の後始末
焚き火を楽しんだら、最後は消火して燃え残りとゴミを捨て、キレイに片付けます。
火を消して捨てるだけだからと軽視されやすいですが、実は焚き火って火起こしよりも後始末の方が大変!
炭はなかなか燃え尽きてくれないし、片付けには時間も手間もかかります。

だからこそ、片付け方法を事前に調べたり、片付け時間から逆算する必要があるんです。
安全な方法で焚き火を消火する
焚き火の消火方法はいろいろありますが、基本は「燃焼の3要素」のどれかを取り除くこと。
焚き火を安全に消火する方法は、次の3つ
- 燃え尽きるまで待つ
- 水の中に沈める
- 道具を使って消火する
燃焼の3要素を焚き火に置き換えると、次のような感じになります。
- 燃え尽きるまで待つ→可燃物の供給が止まる
- 水の中に沈める→熱源の温度を冷やす
- 消火道具を使う→酸素の供給を止める
オススメの消火方法は好みにもよりますが
- 時間がある人→燃え尽きるまで待つ
- サッと消火したい人→消火道具を使う
このように、残り時間やペースに合わせて決めるといい感じ。
その他、やってはいけない消火方法や便利な消火道具は「焚き火を安全に消火する3つの方法」の記事で詳しく説明しています。
▼焚き火を安全に消火する方法の記事はこちら
気になる方はぜひお読みください。
炭と灰をルールに従って処分する
焚き火台の上の灰や燃え残った炭は、現地のルールに沿った処分方法で捨てましょう。
- 現地に灰捨て場があれば、そちらに処分すればOK
- 灰捨て場がなければ、適切に包んで持ち帰り
現地に炭と灰を捨てられる「灰捨て場」があるかどうかで、片付けのお手軽さが大きく変わります。
灰捨て場がない場所で焚き火をすると、再発火しないように燃え残りを包んで持って帰らないといけないので、ちょっと大変。

余計なヒヤヒヤを抱えながらの帰宅は、とても怖いです。
初めて焚き火をする方は、「灰捨て場」があるところに絞って場所選びすると心配ごとが減るのでオススメですよ。
詳しい燃え残りの処分方法は「焚き火で燃え残った炭の捨て方」の記事で紹介しました。
▼焚き火で燃え残った炭の捨て方はこちら
道具の片付けと後始末をして終了
灰の処分が終わったら、使った道具と周囲の後始末です。
- 焚き火台の掃除
- 焚き火道具の掃除
- 周辺のゴミチェック
焚き火をしたあとの焚き火台やトングなどは、すすで汚れています。このまま自宅に持ち帰ってしまうと、家の中が汚れてしまうことも。
自宅に汚れを持ち込まないためにも、現地でキレイにしてから片付けたいですよね。
現地に道具を洗う専用の蛇口があるなら水洗いするのもアリですが、わたしはウェットティッシュでサッと拭くことをオススメしています。

水拭きだけで結構キレイになるし、次使ったらまた汚れるんですよね。
使ったあとの焚き火台や汚れた道具は、汚れを落としてから片付けると次回も快適ですよ!
道具の片付けが終わったら、最後に周辺のゴミを拾って焚き火終了です!
落としたことに気づかなかった炭とか忘れ物が転がっていることもあります。片付いたあとにサラッと見返すと次の人も快適に使えますね。
焚き火道具の片付けや後始末の全体的な流れは「焚き火の後始末まとめ」の記事で紹介しています。
まとめ|焚き火のやり方は難しいことナシ!試しに1回やってみよう。
この記事では、全くのゼロから「焚き火を一回やってみる」までの手順を、4つのステップに分けて紹介しました。
- 「場所」「道具」「知識」を事前に準備する
- 最初はレンタルや焚き火講習みたいな会に参加するのもアリ
- 火を付ける前に安全確保と後始末までのイメトレ
- 薪を組んでから焚き火に火を付けて、大きくしていく
- しっかり消火、燃え残りを捨てて片付けと掃除
初めて挑戦する趣味って、事前にいろいろ調べても分からないことだらけなんですよね。
専門用語とか、コツとか、楽しみ方とか。「結局やってみるまで分からないじゃん!」と感じてしまう方も多いはず。
でも安心してください、わたしも最初はそんな感じでした。

それでも今では、ちゃんと焚き火を楽しめてますよ!
このブログでは焚き火の情報だけに絞り、「ちょっと焚き火やってみたいかも!」と思ったあなたをしっかりサポートします。
ピンポイントで気になる内容は、ぜひ個別のページを読んでみてください。
もし何から手を付けたらいいか迷ったら、まず100円ショップへ行って焚き火に使えそうな道具を見てみましょう!
なにも最初からいきなり、難しいコトをやらなくたって良いんです。一歩踏み出すだけでも大丈夫。その先はきっとスイスイ進みます。
もしもあなたが焚き火にハマったら、ぜひもう一度、このブログを読みに来てくださいね。
それでは、また!