- 焚き火の後始末って、どうやるのが正解なんだろう?
- 間違ったやり方をして怒られたら嫌だな……。
- 怪我なく安全に焚き火を片付けたい!
焚き火の最後に待っているのは、残った薪と炭の後始末。火をつけるときは楽しくても、片付けるのは面倒という方は非常に多いです。
燃え残りは丁寧に消火してから片付けないと火傷をしたり、最悪の場合は火事になったりする恐れもあります。
消火したつもりの炭をビニール袋に入れたら、熱が残っていて溶けた事がありました!
- キャンプ歴3年、30代後半の2児の父。
- キャンプ好きの友人に誘われキャンプの虜に
- コロナでメンタルをやられ毎週焚き火を眺めて復帰
- もっと焚き火ファンを増やすべく焚き火ブログを執筆中
本記事ではそんな焚き火初心者の方に向けて、焚き火の安全な後始末方法と、残った炭や灰の持ち帰り方について紹介します。
結論からお伝えすると、焚き火の炭や灰はキャンプ場の「灰捨て場」に捨てて帰るのがベスト。キャンプ場に灰捨て場がない場合は、自宅へ持ち帰って燃えるゴミで処分しましょう。
また記事の後半では、後始末に役立つキャンプ道具の紹介や、汚れた焚き火道具のメンテナンス方法についても解説しています。
- 「トラブルなくキャンプを終えたい。」
- 「ちゃんと片付けて安心してから眠りたい。」
そんな方は本記事を、ぜひ最後までお読みください。
焚き火は火起こしよりも後始末の方が難しい
キャンプ初心者が焚き火に挑戦するとき、難しいとされるのが「焚き火の火起こし」。うまく火がつかず悪戦苦闘している方は多いです。
しかし焚き火は火起こしよりも、安全に後始末を終える方が難しいもの。火がつけば成功の火起こしと違い、後始末にはさまざまな注意点があります。
- しっかり火が消えているか?
- 炭は正しく捨てられるか?
- 帰宅中に燃え移ったりしないか?
火が消えたからといって安心せず、細心の注意を払って後始末を行いましょう。
消えたと思った炭を触って、指を火傷したことがあります!
後始末は焚き火が消火してから行う
焚き火の後始末を始める前に、まずは火をきっちり消火することから始めましょう。焚き火の消火は、以下3つの方法があります。
- 燃え尽きるまで待つ
- 燃え残りを水の中に沈める
- 道具を使って消火する
焚き火を消すポイントは「燃焼の3要素」のどれかを取り除くこと。自然の原理を上手く使って、安全に消火しましょう。
ものが燃えるには、3つのアイテム「可燃物」「酸素」「熱」が必要です。 3つのアイテムが全部そろって、火の三角形が完成すると、ものが燃えます。
引用:消防庁消防大学校・消防研究センター
焚き火は完全に消火するまで、2時間以上かかってしまうこともあります。就寝やチェックアウトの時間から逆算し、後始末のことを見据えて消火に取り掛かりましょう。
焚き火を安全に消火する方法については、以下の記事で詳しく説明しています。興味のある方は、ぜひこちらもお読みください。
焚き火台に残った炭・灰の処理方法
焚き火が完全に消火したことを確認したら、焚き火台に残った炭と灰を処理します。このとき炭と灰は、キャンプ場の「灰捨て場」の有無によって処理方法が異なります。
キャンプ場に灰捨て場の設備があると、後始末が圧倒的にお手軽。焚き火に慣れないうちは、灰捨て場のあるキャンプ場に絞って利用することをオススメします。
- 灰捨て場がある場合はルールに従って捨てる
- 灰捨て場がない場合は自宅に持ち帰り捨てる
キャンプ場の灰捨て場に捨てる
キャンプ場に灰捨て場がある場合は、炭が消火していることを確認してから捨てましょう。
灰捨て場の形状はキャンプ場によって異なります。ドラム缶だったり、レンガで囲われたスペースだったり、さまざま。
処分方法も独自のルールがあるため、キャンプ場にチェックインしたら管理者に確認してください。
消火したら水に浸けてから捨てるところもあるよ!
多くのキャンプ場は灰捨て場を用意していますが、まれに「燃え残りは原則持ち帰り」の施設もあります。持ち帰り必須の場合は、下記の方法で自宅へ持ち帰って捨てましょう。
自宅へ持ち帰って捨てる
キャンプ場で炭・灰を捨てられない場合は、自宅へ持ち帰って処分しましょう。燃え残りを持ち帰る際は必ず安全に配慮し、帰宅途中に持ち物へ引火しないよう気をつけてください。
燃え残った炭・灰を持ち帰る方法は以下の3つです。
- 火消し壺・火消し袋に入れる
- 厚手のアルミホイルに包む
- ビニール袋に入れる
火消し壺・火消し袋に入れる
一番安全なのは、燃えカスを入れる専用の「火消し壺・火消し袋」に入れること。金属製の箱や燃えにくい袋に炭を入れて、密封することで消火を促しながら安全に持ち帰れます。
荷物に燃え移る心配がないため、帰宅中にトラブルが起きる心配なし。
車キャンプで荷物に余裕がある方は火消し壺を、徒歩やバイクなど荷物に制限のある方は火消し袋がオススメです。
私は火消し袋のアッシュキャリーを愛用しています!
キャンプスタイルや荷物の量に合わせて、好みの道具を使ってみてください。
厚手のアルミホイルに包む
炭を厚手のアルミホイルで包むことで、手軽に密封しつつ持ち帰れます。アルミホイルは焚き火外にも料理などで使う事が多いので、後始末でも使い回すことが可能。
アルミホイルを使った炭の密封方法は以下の通りに行ってください。
- 厚手のアルミホイルを地面に広げる
- 火の出なくなった炭を入れて包む
- 念のためもう一枚重ねて包み、冷めるまで放置
ただしアルミホイルは消火用の道具ではありません。アウトドア用の厚手タイプでも、場合によっては破れてしまうこともあります。
もし一枚だけだと不安な方は、二枚以上使って重ねて包むことをオススメします。
焚き火台にアルミホイルを巻いて、その上で焚き火をすることもオススメ。見た目は悪くなりますが、消火後にアルミホイルを丸めるだけなので処理が簡単になります。
ビニール袋に入れる
炭・灰が完全に冷め切っている場合は、ビニール袋に入れても問題ありません。しかし焚き火は消火しきったと思っていても、内部がまだ燃えていることが多いです。
少しでも熱が残っているとビニール袋が溶けてしまって危険。もしビニール袋に入れる際は、燃え残りが確実に冷めていることを確認してから入れましょう。
自宅に持ち帰った炭・灰は燃えるゴミで処分
自宅に持ち帰った炭は、基本的に燃えるゴミで処分できます。炭はキャンプ場で消火して冷めているはずですが、引火が心配な場合は一晩置いて翌朝捨てると安心です。
アルミホイルに包んで持ち帰った方は、アルミホイルの処分方法もあわせて確認しましょう。燃えるゴミで一緒に捨てられない可能性があります。
残った薪の処分方法はキャンプ場へ相談
焚き火の薪は必要な分だけ用意し、現地で使い切るのが基本です。余らせると持ち帰るのが大変なので、「ちょっと足りないかもしれない」程度の量でも十分なことがあります。
それでも薪が残ってしまった場合は、キャンプ場へ相談してみてください。残りをすべて引き取ってもらえたり、灰捨て場に一緒に捨てられたりする場合があります。
車キャンプで自宅へ薪を持ち帰れる場合は、ベランダなどに置いておくのも一つの手です。
我が家のベランダもよく薪が転がっていたりします。
焚き火の後始末のNG行為
焚き火の後始末で、やってはいけないNG行為を紹介します。キャンプ場の景観を損ねたり、火事のリスクがあったりするので気をつけましょう。
- 完全に消火していない炭を捨てる
- キャンプ場の地面に炭を捨てて帰る
完全に消火していない炭を捨てる
灰捨て場に炭を捨てる場合は、完全に消火していることを確認してから処分してください。落ち葉や燃えやすいものが風に舞って引火する、誰かが触って火傷をしてしまうなどのリスクがあります。
消火できているか心配な方は、捨てる前に水へ浸けてから処分するとなお安心です。
キャンプ場の地面に炭を捨てて帰る
燃え残りの捨て方が分からないからと、キャンプ場の地面に捨てて帰るのは絶対にNG。次の利用者が気持ちよくキャンプ場を使えないだけでなく、火のついた燃え残りを踏んで火傷してしまう場合もあります。
捨て方が分からない場合は必ず管理者へ確認し、地面に捨てて帰らないようにしてください。
焚き火の後始末でよくある悩み
焚き火の後始末でよくある悩みを紹介します。
焚き火の正しい後始末方法を身につけよう
本記事ではキャンプ初心者の方に向けて、焚き火の正しい後始末方法を紹介しました。
- 焚き火の後始末は完全に消火してから行う
- 灰捨て場があれば現地処理、なければ自宅で捨てる
- 残った薪の処分方法はキャンプ場の管理者へ相談
焚き火は安全に後始末を終えるところまでが大切。最後の最後に火傷やトラブルを起こさないよう、注意して取り組んでください。
本記事を参考にして、安全に焚き火を終わらせましょう。
当サイト「たきっぽ!」ではキャンプ初心者の方に向けて、「焚き火の一歩目のチャレンジ」を応援しています。焚き火の詳しい手順やよくある質問については、以下のページで紹介しています。興味のある方はぜひお読みください。
▶ キャンプ初心者向け『初めての焚き火のやり方』完全ガイド