- 焚き火があるから、明かりは要らないと思っていた。
- 暗くなってから、手元が見えなくて困った。
- ランタンを買うにしても、どんなものを選べばいいのか分からない。
焚き火は明るく燃えるので、これ1つで夜を過ごせそうに見えます。ところが実際に日が落ちてみると、手元や足元が思ったより見えません。
理由ははっきりしています。焚き火の火は、明かりとして使うには明るさが変わりすぎるからです。特に薪が炭になった熾火(おきび)の状態では、暖かさは残っていても明かりとしてはほとんど働きません。
とはいえ、煌々とした明かりをつけてしまうと、今度は焚き火の雰囲気が消えてしまいます。必要なのは強い明かりではなく、置き方と使い方です。
かずやん焚き火は暖房であって、照明ではありません!
- キャンプ歴5年以上、40代の2児の父。
- キャンプ好きの友人に誘われキャンプの虜に
- コロナでメンタルをやられ毎週焚き火を眺めて復帰
- もっと焚き火ファンを増やすべく焚き火ブログを執筆中


本記事ではキャンプ初心者の方に向けて、夜の焚き火に明かりが必要な理由と、用意しておきたい明かりの種類・選び方を紹介します。記事の後半では、焚き火の雰囲気を壊さない使い方もまとめました。
- 焚き火のほかに明かりが要るのか知りたい
- 最初の1つをどう選べばいいか知りたい
このような方は、本記事を最後までお読みください。
焚き火の火は明かりとしては当てにできない
焚き火は確かに明るいのですが、照明と同じようには使えません。理由は3つあります。
炎は明るさが一定しない
焚き火の明るさは、薪の状態と風で絶えず変わります。薪を足した直後は明るく、燃え進むと暗くなり、風が吹けばまた揺れます。
明るさが一定しないため、手元の作業には向きません。何かを探したり、道具を確かめたりするときに、ちょうどよく照らしてくれるとは限らないのです。
目も明るさの変化についていきません。明るい炎を見たあとで手元に視線を落とすと、しばらく暗く感じます。焚き火を眺めながら作業をすると見えにくくなるのは、このためです。
熾火になると急に暗くなる
薪が炭になって炎が消えた状態を熾火と呼びます。熾火は赤く光っていて暖かさも十分にありますが、明かりとしてはほとんど働きません。
焚き火は最後に必ずこの状態を通ります。つまり、夜の後半になるほど手元は暗くなっていきます。片付けや火の始末をするのは、ちょうどこの時間帯です。



片付けの時間がいちばん暗い、と覚えておきましょう!
足元と手元は影に入る
焚き火は地面に近い位置にあるため、光が下から当たります。すると焚き火台やチェア、自分の体そのものが影を作ってしまいます。
火を見ている本人の手元が、いちばん影になりやすい位置です。明るいはずなのに見えない、という感覚はここから来ています。
焚き火を囲む人数が増えるほど、この影は濃くなります。チェアを並べると火のまわりが囲まれ、テーブルの上や足元に光が回りにくくなるためです。
明かりがないと焚き火の時間が窮屈になる
明かりが足りないと、単に不便なだけでは終わりません。
見えないぶん火に近づいてしまう
手元を見ようとして、無意識に焚き火へ顔や手を寄せてしまうことがあります。薪を組み直すときや、食材を確かめるときが特にそうです。
火に近づくほど、火の粉や熱に触れる可能性は上がります。明かりを1つ足すだけで、この距離を取り戻せます。
片付けで道具を見落とす
暗いまま片付けると、トングやグローブを草むらに置き忘れたり、燃え残りを見落としたりしやすくなります。
火の始末は、消えたように見えても内部が熱を持っていることがあります。手元がしっかり見える状態で確認しましょう。
撤収のときも同じです。翌朝に明るいところで見ると、灰や炭の細かい破片が地面に散っていることがあります。夜のうちに拾い切るには、地面を照らせる明かりが要ります。
用意する明かりは2種類でいい
いくつも買いそろえる必要はありません。役割の違う2種類があれば足ります。
- 場所を照らす明かり…テーブルや足元をぼんやり照らしておくもの
- 手元を照らす明かり…作業のときだけ使うもの
1つで兼ねようとすると、明るすぎて雰囲気が消えるか、暗すぎて手元が見えないかのどちらかになりがちです。
2つに分けるのは、必要な明るさが場面ごとに違うからです。座って火を眺めている時間は、足元の段差が分かる程度で足ります。一方で薪を組み直したり火の始末をしたりする数分間は、手元がはっきり見えないと危ないままです。
片方を強い明かりに合わせると、火を眺める時間がずっと明るいままになります。使う時間の長さが違うので、道具を分けたほうが結果的に扱いやすくなります。
場所を照らす明かりの選び方
明るさより光の色で選ぶ
焚き火のそばに置くなら、白い光より暖色(オレンジ寄りの色)のほうがなじみます。白色光は明るく見える一方で、焚き火の色と混ざると落ち着きにくくなります。
明るさを数字で選ぶ必要はありません。手元の物の輪郭が分かる程度で十分です。
光の強さを弱められるものだと、さらに使いやすくなります。食事のときは少し明るく、火を眺めるときは絞る、という具合に1つで調整できるためです。
最初の1つは電池式か充電式が扱いやすい
ランタンには、ガスやオイルを燃やすタイプと、電池や充電池で光らせるタイプがあります。最初の1つとしては、後者のほうが気をつけることが少なくて済みます。
燃やすタイプは、それ自体が火です。テーブルの上で倒せば焚き火とは別の火元が増えることになり、就寝前には焚き火と一緒に消す手順も必要になります。焚き火の管理に慣れないうちは、火を増やさないほうが落ち着いて過ごせます。



最初のうちは、火は焚き火の1つだけにしておきましょう!
新品で選ぶなら、たとえば次のような電池式のランタンがあります。光の色を電球色(暖色)に切り替えられ、明るさも調整できるタイプです。
電池式・充電式のランタンは種類も価格帯も幅があるので、まず1回試してみたいという方は中古から入る方法もあります。点灯するか、電池ぶたや充電端子が傷んでいないかなど、状態の記載をよく確認してから選んでください。
置き場所は焚き火から離す
ランタンは焚き火のすぐ横ではなく、少し離れた高い位置に置くと影が減ります。テーブルの端やランタンスタンド、チェアの後ろあたりが扱いやすい位置です。
火のそばに置くと、熱や火の粉で本体を傷めることがあります。燃えやすい素材のものは特に離しておきましょう。
手元を照らす明かりの選び方
両手が空くものを選ぶ
焚き火のまわりの作業は、薪を運ぶ・トングを使う・火の始末をするなど、両手を使うものばかりです。片手がふさがるライトだと、結局その場に置いてしまいます。
頭に着けるタイプや、首から下げられるタイプ、クリップで留められる小型のものが向いています。
頭に着けるタイプは、視線を向けた先がそのまま照らされるのが利点です。焚き火台の中をのぞき込む、地面に落ちた燃えかすを探す、といった下向きの作業と相性がよくなります。



手元用は「置かずに済む形」を選ぶのがコツ!
頭に着けるタイプなら、たとえば次のような充電式のヘッドライトがあります。
電池や充電の残りを確かめておく
手元用のライトは使う時間が短いぶん、前回の残量を忘れたまま持って行きがちです。出発前に一度点灯させて、必要なら予備の電池を入れておきましょう。
スマートフォンのライトで代用する方法もありますが、連絡手段の電池を減らしてしまうので、常用はおすすめしません。
焚き火の雰囲気を壊さない使い方
明かりは必要なときだけつける
焚き火を眺める時間は、明かりを落としたほうが火がきれいに見えます。場所を照らす明かりは弱めにしておき、手元のライトは作業のときだけ点ける、という使い分けがしやすいです。
明かりを足す目的は、明るくすることではなく見えない時間をなくすことです。
手元用のライトは、使い終わったらその場で消す習慣にしておくと扱いやすくなります。点けたままチェアに戻ると、光が焚き火に向いてしまい、炎の色が分かりにくくなります。
まわりのサイトへ光を向けない
キャンプ場では、隣のサイトとの距離が近いこともあります。頭に着けたライトを点けたまま人のほうを向くと、相手の目を直接照らしてしまいます。
人と話すときは少し顔を伏せるか、いったん消すようにしましょう。場所を照らす明かりも、光が外へ広がりすぎない位置に置いておくと安心です。
火の始末は明かりの下で確認する
寝る前の火の始末だけは、しっかり照らして行いましょう。燃え残りが隠れていないか、灰の中に熱が残っていないかは、暗いままでは判断できません。
ここだけは雰囲気より安全を優先してください。
明かりを1つ足すと焚き火の夜は変わる
本記事では、夜の焚き火に明かりが必要な理由と、用意しておきたい2種類の明かりについて紹介しました。焚き火は暖かさと景色を作ってくれますが、照明の代わりにはなりません。
- 焚き火の明るさは一定せず、熾火になるとほとんど照らさない
- 場所を照らす明かりと、手元を照らす明かりの2種類を用意する
- 火の始末のときだけは、しっかり照らして確認する
最初から高価なものをそろえる必要はありません。手元が見える明かりを1つ持っていくだけで、暗くなってからの焚き火はずいぶん過ごしやすくなります。


当サイト「たきっぽ!」ではキャンプ初心者の方に向けて、「焚き火の一歩目のチャレンジ」を応援しています。焚き火の詳しい手順やよくある質問については、以下のページで紹介しています。興味のある方はぜひお読みください。
▶ キャンプ初心者向け『初めての焚き火のやり方』完全ガイド

