- 焚き火で火傷したら、上手く対処する自信がない……。
- せっかく遊びに来たのに、怪我をして撤収は嫌だ!
- 怪我をしないために、どんな事を意識したらいいんだろう。
「焚き火は怪我や火傷が怖くて、なんか難しそう。」あなたもそう感じていませんか?
実は私も、友人にキャンプへ誘われるまで「楽しそうだけど……なんか危なそうだし怖い!」と、避けていました。
今回は、焚き火中に起きやすい怪我の種類と、私たちでも簡単にできる、怪我の防止対策をご紹介します。
- 怪我防止は、知ることが大切
- 怪我対策のキャンプ道具
- 怪我をしたら、まず冷静に
怪我について知ると、前もって危険に気付く事ができますよ。
怪我関係は、本当に毎回ヒヤッとしますね……。
この記事は、こんな方へ特にオススメです!
- キャンプ道具の扱いに、自信がない
- お子様や、不慣れな方と一緒に焚き火
- 普段から小さな怪我をすることが多い
それでは、早速本編をどうぞ!
怪我は意識するだけで対策になる
キャンプでは普段以上に、怪我防止を意識する必要があります。
日常生活より怪我に繋がるポイントが多い上、発生してからの対処が難しいからです。
小さな怪我から大きなトラブルに発展する可能性も。例えば……
- 刃物、鈍器、火など、危険な道具がたくさん
- 怪我に対し正しく判断できない、適切な処置を知らない
- 大怪我をしたが、すぐに助けが来ない可能性も。
危険はいつも身近にあり、誰でも怪我をする可能性があります。
そのため私達は初心者でも、危険を知り、対処法を知っておくことが重要なのです。
ハインリッヒの法則とヒヤリハット
怪我は原因を知り、意識をすることで、事前に防ぐことができます。
あなたは、「ハインリッヒの法則」と「ヒヤリハット」をご存知でしょうか。
ハインリッヒの法則とは、同じ人が起こした事故の中で、重傷、軽傷、怪我なしの割合を示す法則のことです。
大きな怪我の背後には、たくさんの危ない行動が隠れている、ということですね。
ハインリッヒの法則の基本的な考え方は、「同じ人が災害を330件起こしたとすると、うち1件は重い災害(死亡などの重大事故以外も含む)である。また29回は軽傷事故(その場の応急手当で済むもの)で、残り300回は傷害や物損の可能性があっても結果的に傷害がなかった事故である」というものです。
引用元:ALSOK
ヒヤリハットとは、ハインリッヒの法則のうち、「怪我しなかったけど危なかった」部分のこと。
怪我をしそうになり「ヒヤリとした、ハッとした」ことを共有することで、事故を予防することができます。
ヒヤリハットとは、大きな事故やケガには至らなかったものの、事故になっていた可能性のある、一歩手前の出来事のことです。
引用元:ALSOK
ちなみに、ヒヤリハットは語感から想像できるとおり、「(たまたま何事もなかったけれど)ヒヤリとした・ハッとした」という言葉から生まれた言葉です。
アウトドアでも様々なところにヒヤリハットが起きています。危なかった経験を共有することで、事前に怪我の対策ができるのです。
この記事では、キャンプの中でも、焚き火周辺のトラブルに絞ってお話します。
キャンプ全体で想像すると、様々なヒヤリハットが。皆さんもぜひ、想像してみてくださいね。
焚き火で起きやすい怪我は3種類
焚き火の周りで起きやすい怪我には、このようなものがあります。
- 火傷
- 切り傷
- 打撲
それぞれ、個別にご紹介していきます。
火傷
焚き火の怪我で、一番イメージしやすいのは、火傷です。
しかし、実は火傷の原因は、焚き火の火だけではありません。火傷に繋がる事例は、このようなものがあります。
- 燃えた薪が炭化で崩れて、足に落下する
- 薪を触ったトングの先端が当たる
- 燃え尽きたと思った炭を触ったら、内部が燃えていた
- 料理で熱したばかりの鉄板やスキレットを素手で持つ
- 転倒して焚き火台に倒れ込む(特にお子様は注意)
火傷の対策としては、このようなことができます。
- 長袖長ズボンを着て、肌の露出を減らす
- 焚き火を触るときは革手袋や軍手を使う
- 炭や鉄板は手をかざして温度チェック
特に炭は、消火したと勘違いする事が多々あります!
切り傷
薪のささくれ、薪を割る刃物など、触れるだけで傷付くものがたくさん。
たとえ小さな切り傷でも、出血で冷静さを失ったり、傷口から細菌が入ったり、感染症に繋がる危険があります。
切り傷に繋がる事例はこちら。
- 薪を持ったとき、手にトゲが刺さる
- 刃物の使用中に手が滑り、負傷する
- 焚き火台や缶詰など、金属のフチで手を切る
- 薪を束ねていた針金を踏みつける
- 転倒時に、落ちてる石や枝で手足を負傷する
切り傷の対策としては、このようなことができます。
- 刃物の進行方向に手を置かない
- 薪を持つときや、刃物を扱うときは、革手袋や軍手を使う
- 刃物は刃をむき出しにして置いておかない
斧やナタなどは日常生活と離れた存在、取り扱い注意!
打撲
焚き火中は、薪や焚き火台など、重量物を持つ機会があります。
重量物を落としたり、ぶつけたりすると、怪我に繋がり危険。最悪の場合、骨折や内出血に繋がることも。
打撲に繋がる事例は、このようなものがあります。
- バトニング時、手を打ち付ける
- 持っていた薪の束を滑らせ、足に落下
- 足元の不注意で転倒し、手足頭などを強打
打撲の対策としては、このようなことができます。
- 作業時は革手袋や軍手を使う
- バトニング時は、力を入れすぎないように軽く叩く
- 重量物を運ぶときは無理をしない
重量物の持ち運びは、無理しない!
自分だけではなく、同行者にも注意
単独行動であれば、ご自身が注意するだけで、危険をかなり減らせます。
一方で、家族や友人などの同行者は、あなたよりも危険に気付けないかもしれません。ご一緒の方に対しても、ぜひ気にかけてくださいね。
特に子どもたちは、皆さんの想像を超える動きをします。
- キラキラしているから、焚き火を触ろうとする
- 見たことのないナイフに興味津々
- 力自慢で、キャパオーバーの薪を抱えて運ぼうとする
子どもたちは新しいことにテンションが上がり、私達が想像もしない行動を取ります。
できる限りの危険を取り除いて、安全に焚き火を楽しみましょう。
お手伝いしてくれる気持ちは嬉しいんですけどね!
怪我対策のキャンプ道具
怪我は事例を知っているだけで、リスクを減らせることが分かりました。
ここからは具体的に、怪我防止や、万が一のときに役立つ道具をご紹介します。
いきなり全ては難しいかもしれませんが、ぜひ順番に取り入れてみてください。
手袋
安価で用意でき、様々なトラブルを防げるのが手袋です。手や指の保護はもちろん、道具の落下防止にも最適。
手袋は目的に応じて、種類が様々です。
- 革手袋
- 防刃手袋
- 滑り止め付き手袋
個人的には、予算があれば革手袋がオススメ。目が細かいので薪のトゲが刺さりにくく、ある程度の耐熱性があります。
ぜひ一組、自分用の手袋をご用意してくださいね。
1,000円の投資で確かな安全!
救急キット
怪我は、いくら対策をしても少なからず発生してしまうもの。万が一の為に、最低限の救急セットを持っていると安心です。
キャンプ全体を通して、必要と思われるものをぜひ用意してくださいね。
- 清潔なガーゼ、絆創膏
- 火傷用の軟膏
- 解熱、鎮痛、腹痛などの薬
- ポイズンリムーバー、虫除けスプレー
- テーピング用のテープ
皆さんのキャンプ環境に応じて、必要な物をピックアップしましょう。
市販の救急キットをひとつ用意し、中身を足したり抜いたりと、カスタマイズするのがオススメ。
水
荷物に余裕がある場合、オススメなのがペットボトルの水です。1本持参していくと、万が一水道が使えなかったときにも重宝します。
用途としては、このようなことが想像できます。
- 切り傷の洗浄
- 火傷の冷却
- 熱中症や脱水症状
- 薬を飲むとき
- 目や口に入った異物を洗い流す
500mlのペットボトル水が1本あるだけで、様々なトラブルに使え、とても安心感があります。
荷物になりますが、現地に向かう途中、ついでに水を1本買っていくことをオススメします。
囲炉裏テーブル
焚き火の周囲を囲うように設置する、囲炉裏テーブルです。
こちらは特に、お子様連れのときに効果を発揮します。子ども達を焚き火から遠ざけることで、焚き火に触ったり当たることを防げるでしょう。
焚き火用テーブルとしても優秀。たくさんの食べ物を置いたり、ちょっとした荷物を置いたりと大活躍しますよ。
一方で、大きい分、荷物になってしまうのが少々デメリット。
車移動の方は、ぜひご検討ください。
怪我をしてしまったときは
いくら対策をとっても、怪我やトラブルは発生します。万が一のときは、まず冷静になり、正しく対処することが重要。
パニックは、新たな怪我に連鎖してしまいます。最悪の事態を避けるためにも、対処法を身につけましょう!
怪我の対処法については、キャンプクエストさんのこちらの記事をオススメします。
看護師さんの視点から、必要な救急装備や応急処置の方法を、分かりやすく説明されていました!
もしもの為に、皆さん自身が対処方法を知ることで、最悪の事態を防げますよ。
目を通しておくと、万が一のときに慌てず対処できます!
怪我防止の記事を書いた理由
怪我は発生してからよりも、防止することが重要です。しかし私は、キャンプを始めるまで、このことに気付きませんでした。
この記事は、私自身が経験した怪我やヒヤリハットを、あなたと共有する為に書いています。
- 日常生活にない道具、環境が多い
- 何かあったときの対処法がわからない
- 危険よりも、道具や方法に目が行きがち
- 小さな怪我ひとつで、楽しさが半減してしまう
- 私自身が、何度も危ない場面にあった
私を含め、初心者の皆さんは特に、危険よりもやり方、道具などに心を奪われがち。
私自身、やり方や道具ばかり調べていた結果、危険に気付かず何度も危ない思いをしました。
- ナイフで切り傷を作った
- 炭を触って火傷をした
- 薪が重すぎて腰や膝を痛めた
ここでは書ききれないくらい、大小様々なトラブルが。
また、私自身が気を付けていても、子ども達が危険へ飛び込んでいきます。
怪我をすると、それ以降はテンションが下がり、楽しくない思い出へ変わります。「焚き火、楽しかった!」で帰宅するため、少しでも参考にして頂けると嬉しいです。
まとめ|怪我は防止することができる
今回は、ケガを防止する方法についてご説明しました。
- 怪我は知っているだけで減らせる
- 焚き火では、切り傷、火傷、打撲に注意!
- 万が一怪我をしたら、冷静になって対処する
今回、あなたにも覚えてほしいのはただひとつ。「怪我は起きてからではなく、怪我しないこと」です。
ひとつずつ怪我の防止方法を身につけ、安全に焚き火を楽しみましょう!
皆さんの焚き火が、楽しい思い出になることを願っています。
それでは、また!